ワールドシリーズが終わると、MLBは表彰の季節に入る。ゴールドグラブ賞、シルバースラッガー賞、そして全米野球記者協会(BBWAA)が選ぶ新人王・最優秀監督・サイ・ヤング賞・最優秀選手(MVP)が、11月にかけて次々に発表される。この記事では、MLB公式サイトが10月13日に出した2026年の日程を日本時間に直して一覧にし、各賞の選び方と、大谷翔平・山本由伸・村上宗隆ら日本人選手の今季成績を賞ごとにまとめた(10月16日時点)。
結論:主な発表日(日本時間)
- 11月2日(月)午前10時30分:ゴールドグラブ賞の受賞者
- 11月3日(火)午前4時:シルバースラッガー賞の最終候補
- 11月10日(火):新人王(米国時間11月9日)
- 11月11日(水):最優秀監督(米国時間11月10日)
- 11月12日(木):サイ・ヤング賞(米国時間11月11日)。同じ日の午前11時から、オールMLBチームやハンク・アーロン賞などを発表する「MLBアワード」
- 11月13日(金):MVP(米国時間11月12日)
BBWAAの4賞の時刻と、最終候補(各リーグ上位3人)を発表する日は、10月16日時点でまだ発表されていない。前年は、最終候補が米国時間11月3日の夜(日本時間11月4日の朝)、受賞者は各日とも米東部時間の午後7時(日本時間は翌日の午前9時)に、MLBネットワークで発表された。
2026年のアワード発表日程(日本時間)
| 賞 | 内容 | 日本時間 | 米国の発表日時 |
|---|---|---|---|
| ハンク・アーロン賞 | 最終候補(各リーグ10人) | 10月6日(火)に発表済み | 10月5日 |
| オールMLBチーム | 候補の発表・ファン投票 | ファン投票は10月10日(土)午前3時で締め切り | 10月9日 午後2時(東部) |
| ゴールドグラブ賞 | 最終候補(各守備位置3人) | 10月15日(木)に発表済み | 10月14日 |
| ゴールドグラブ賞 | 受賞者 | 11月2日(月)午前10時30分 | 11月1日 午後8時30分(東部) |
| シルバースラッガー賞 | 最終候補 | 11月3日(火)午前4時 | 11月2日 午後2時(東部) |
| BBWAAの4賞 | 最終候補(各リーグ3人) | 未発表(前年は11月4日の朝) | 未発表(前年は11月3日の夜) |
| プラチナグラブ賞 | 受賞者 | 11月6日〜7日(時刻は未発表) | 11月6日 |
| 新人王 | 受賞者 | 11月10日(火) | 11月9日 |
| 最優秀監督 | 受賞者 | 11月11日(水) | 11月10日 |
| サイ・ヤング賞 | 受賞者 | 11月12日(木) | 11月11日 |
| オールMLBチーム、ハンク・アーロン賞、カムバック賞、最優秀救援投手、エドガー・マルティネス賞(最優秀指名打者) | 受賞者 | 11月12日(木)午前11時 | 11月11日 午後9時(東部) |
| MVP | 受賞者 | 11月13日(金) | 11月12日 |
| シルバースラッガー賞 | 受賞者 | 11月17日〜18日(時刻は未発表) | 11月17日 |
米国は11月1日(日)の未明に夏時間が終わる。10月の発表は日本との時差が13時間、11月1日夜のゴールドグラブ賞からは14時間で計算した。BBWAAの4賞の日本時間の日付は、前年と同じく米国の夜に発表された場合のもの。前年と同じ午後7時(東部)なら、日本時間では各日の午前9時になる。
各賞の選び方
BBWAAの4賞(MVP・サイ・ヤング賞・新人王・最優秀監督)
BBWAAの説明によると、投票するのは各球団の本拠地の記者で、1都市から2人ずつ選ばれる。ア・リーグの賞はア・リーグの都市の記者が、ナ・リーグの賞はナ・リーグの都市の記者が投票するため、1つの賞の投票者は30人になる。
投票はポストシーズンが始まる前に締め切られる。MLB公式サイトも、各賞の紹介で「ポストシーズン開始前に投票される」と説明しており、プレーオフやワールドシリーズでの活躍は結果に入らない。MVPの投票用紙には「レギュラーシーズンの成績だけを考慮する」と書かれている。
| 賞 | 投票用紙に書く人数 | 順位ごとの点数 |
|---|---|---|
| MVP | 10人 | 1位14点、2位9点、3位8点…10位1点 |
| サイ・ヤング賞 | 5人 | 7・4・3・2・1点 |
| 新人王 | 3人 | 5・3・1点 |
| 最優秀監督 | 3人 | 5・3・1点 |
点数の合計が多い順に並べた上位3人が「最終候補」として先に発表され、その中から受賞者が後日発表される。
新人王の資格
MLB公式の用語集によると、前の年までに次のどれかを超えた選手は新人ではなくなる。
- MLBで130打数、または50投球回
- レギュラーシーズン中にMLBの出場選手登録に入っていた日数の合計が45日(負傷者リストの期間は除く)
数えるのはMLBでの記録だけで、日本のプロ野球での実績は関係しない。今季MLBに移った村上宗隆・岡本和真・今井達也は、いずれも2026年が初めてのMLBで、MLB公式の記録でも今季の新人として扱われている。日本からの選手では、過去に野茂英雄(1995年)、佐々木主浩(2000年)、イチロー(2001年)、大谷翔平(2018年)が新人王に選ばれた。
ゴールドグラブ賞とシルバースラッガー賞
ゴールドグラブ賞は、各リーグの守備位置ごとに守備の優れた選手を選ぶ。MLB公式サイトによると、30球団の監督と各球団6人までのコーチが、自分の球団以外の同じリーグの選手に投票し、その票が75%、米国野球学会(SABR)の守備指標が25%の割合で決まる。2022年からは複数の守備位置を守る「ユーティリティー」部門もある。各リーグで最も守備の優れた1人に贈るプラチナグラブ賞の投票は、ゴールドグラブ賞の発表直後に始まる。
シルバースラッガー賞は、守備位置ごとに打撃の優れた選手を選ぶ賞で、1980年から続く。MLB公式サイトによると、MLBの監督とコーチが投票する。
MLBが選ぶ賞(オールMLBチーム・ハンク・アーロン賞など)
オールMLBチームは、両リーグを区別せず、守備位置ごとに1軍・2軍を選ぶ。投手は先発5人・救援2人。MLB公式サイトでのファン投票と、記者・解説者・元選手らの選考委員の票が同じ重みで扱われる。ハンク・アーロン賞は各リーグで最も打撃が優れた選手に贈られ、MLB公式サイトの記者が選んだ各リーグ10人の最終候補から、デレク・ジーターら殿堂入り選手や過去の受賞者の投票と、ファン投票で決まる。どちらも、レギュラーシーズンの成績が対象になる。
日本人選手の今季成績(賞ごと)
成績はMLB公式の記録(2026年レギュラーシーズン)による。順位は、規定打席・規定投球回に達した選手の中でのもの。
MVP:大谷翔平(ドジャース)
| 部門 | 2026年の成績 |
|---|---|
| 打撃 | 139試合 打率.275 30本塁打 81打点 89得点 11盗塁、出塁率.377 長打率.512 |
| OPS(出塁率+長打率) | .889(ナ・リーグ3位) |
| 投球 | 14試合先発 8勝2敗 防御率1.79、85回2/3 95奪三振 |
今季も打者と投手の両方で出場した。打撃では出塁率.377、OPS.889で、OPSはナ・リーグでカブスのピート・クロウアームストロング(.942)、ナショナルズのジェームズ・ウッド(.891)に次ぐ3位。投手としては14試合に先発し、防御率1.79だった。投球回は85回2/3で、規定投球回(162回)には届いていない。ナ・リーグの本塁打数1位は、クロウアームストロングとフィリーズのカイル・シュワーバーの45本。大谷は2021年、2023年、2024年、2025年にMVPを受賞している。最終候補の3人に入るかは、BBWAAの最終候補の発表で分かる。
サイ・ヤング賞:山本由伸(ドジャース)・今永昇太(カブス)
| 選手 | 2026年の成績 | リーグ内の順位 |
|---|---|---|
| 山本由伸 | 28試合先発 14勝9敗 防御率2.53、185回 182奪三振、WHIP0.87、完投1 | 防御率3位、WHIP2位(ナ・リーグ) |
| 今永昇太 | 32試合先発 11勝10敗 防御率3.77、174回1/3 174奪三振、WHIP1.10 | WHIP7位(ナ・リーグ) |
WHIPは、1イニングあたりに許した走者(安打と四球)の数。山本は今季185回を投げ、規定投球回に達したナ・リーグの投手20人の中で防御率は3位、WHIPは2位だった。防御率の1位はブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキー(1.80)、2位はブレーブスのクリス・セール(2.16)。山本は前年(2025年)もナ・リーグのサイ・ヤング賞の最終候補に入っている。
今永は全32試合で先発し、174回1/3を投げた。被本塁打は35本だった。ドジャースの佐々木朗希は26試合(先発23)で5勝5敗、防御率4.49、122回1/3だった。日本の投手はまだサイ・ヤング賞を受賞していない。
新人王:村上宗隆(ホワイトソックス)・岡本和真(ブルージェイズ)・今井達也(アストロズ)
3人ともア・リーグの球団に所属し、同じ賞を争う立場になる。
| 選手 | 2026年の成績 | ア・リーグの新人の中で |
|---|---|---|
| 村上宗隆 | 127試合 打率.207 35本塁打 77打点 82得点、92四球、出塁率.347 長打率.478 | 本塁打1位、打点3位 |
| 岡本和真 | 156試合 打率.232 33本塁打 92打点 81得点、出塁率.310 長打率.452 | 本塁打2位、打点1位 |
| 今井達也 | 23試合(先発15) 6勝4敗 防御率4.93、76回2/3 97奪三振 | 9イニングあたりの奪三振11.39 |
村上の35本塁打は、規定打席に達したア・リーグの打者全体でも5位。三振は196、四球は92だった。岡本の92打点はア・リーグの新人で最も多く、156試合に出場した。ア・リーグの新人で本塁打3位はロイヤルズのカーター・ジェンセン(27本、81打点)。投手では、ガーディアンズのパーカー・メシックが新人で最も多い186回1/3を投げ、12勝、防御率2.56だった。今井は奪三振が多い一方、投球回は76回2/3、与四球は51。3人の誰が最終候補の3人に入るかは、BBWAAの最終候補の発表で分かる。
ゴールドグラブ賞・シルバースラッガー賞:鈴木誠也(カブス)ほか
10月14日(米国時間)に発表されたゴールドグラブ賞の最終候補では、カブスの鈴木誠也がナ・リーグの右翼手部門の3人に入った。MLB公式サイトは、守備の指標で前年までの数字から大きく伸ばし、右翼手で2番目に多い守備防御点(+14)を記録したと紹介している。ほかの2人は、メッツのカーソン・ベンジとダイヤモンドバックスのコービン・キャロル。受賞者は日本時間11月2日に分かる。
鈴木は打撃でも143試合で打率.270、26本塁打、86打点、出塁率.368、OPS.841だった。シルバースラッガー賞は、大谷(指名打者)、村上(一塁)、岡本(三塁)、鈴木(外野)が、それぞれの守備位置の最終候補に入るかどうかが日本時間11月3日に分かる。
そのほかの賞
- ハンク・アーロン賞:大谷が各リーグ10人の最終候補に入っている。大谷は2023年から3年続けて受賞した。
- オールMLBチーム:候補には、大谷(指名打者)、山本(先発投手)、村上(一塁)、岡本(三塁)、鈴木(外野)が入った。前年は山本が先発投手の1軍、大谷が指名打者の1軍に選ばれている。
- エドガー・マルティネス賞(最優秀指名打者):大谷は2021年から5年続けて受賞している。
- 最優秀救援投手:パドレスの松井裕樹は救援で54試合に登板し、5勝1敗1セーブ11ホールド、防御率1.83だった。
- 最優秀監督:沖縄県生まれのドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、今季100勝62敗で地区優勝した。
最終候補の発表後に分かること
- BBWAAの4賞:各リーグの上位3人が分かる。順位や票数は、受賞者の発表と同じ日に公表される。前年は最終候補の発表から受賞者の発表まで、約1週間あった。
- ゴールドグラブ賞:最終候補はすでに出ており、日本時間11月2日に各守備位置の受賞者が決まる。その後、プラチナグラブ賞の投票が始まる。
- シルバースラッガー賞:日本時間11月3日の最終候補で、日本人の打者が何人入ったかが分かり、受賞者は11月17日(米国時間)に発表される。
- オールMLBチーム・ハンク・アーロン賞:ファン投票はすでに締め切られ、日本時間11月12日の「MLBアワード」で発表される。
BBWAAの4賞はポストシーズン前に投票が締め切られ、オールMLBチームとハンク・アーロン賞もレギュラーシーズンの成績が対象になる。これらの賞は、ワールドシリーズの結果では変わらない。
よくある質問
MVPやサイ・ヤング賞の発表は日本時間の何時?
2026年の時刻はまだ発表されていない。前年は米東部時間の午後7時に発表され、日本時間では翌日の午前9時だった。同じ時刻なら、MVPは日本時間11月13日(金)の午前9時になる。
ポストシーズンの活躍は評価に入る?
BBWAAの4賞は、ポストシーズンが始まる前に投票が締め切られるため入らない。MVPの投票用紙にも、レギュラーシーズンの成績だけで判断するよう書かれている。
日本で実績のある選手も新人王になれる?
なれる。新人王の資格はMLBでの打数・投球回・登録日数だけで決まり、日本での成績は数えない。大谷も日本ハムで5年プレーした後、2018年にア・リーグの新人王を受賞した。
同じ日本人選手が複数の賞を受けることはある?
ある。前年の大谷は、MVP、ハンク・アーロン賞、エドガー・マルティネス賞、オールMLBチームの1軍(指名打者)に選ばれた。
確認元
- MLB公式サイト・2026年アワードの日程の案内(10月13日)
- MLB公式サイト・2026年ゴールドグラブ賞の最終候補(10月14日)
- MLB公式サイト・2026年ハンク・アーロン賞の最終候補の発表(10月5日)
- MLB公式サイト・2026年オールMLBチームの候補(10月9日)
- MLB公式サイト・用語集「新人の資格」
- MLB公式サイト・MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督の紹介ページ
- BBWAA公式サイト・投票についてのよくある質問
- MLB公式サイト・2025年BBWAA各賞の最終候補(2025年11月)
- MLB公式サイト・大谷翔平と山本由伸が2025年の最終候補に(2025年11月)
- MLB公式サイト・2025年のMLBネットワークの放送予定(2025年11月10日)
- MLB公式サイト・2025年アワードの結果のまとめ
- MLB公式の記録(2026年レギュラーシーズンの個人成績・新人の成績・順位表)
2026年10月16日確認。日本時間は米東部時間から換算しています(10月は13時間、11月1日夜以降は14時間の時差)。時刻が未発表の賞は、発表され次第この表を更新します。成績はMLB公式記録のレギュラーシーズンの数字です。

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