2026年オフ、ポスティング・海外FAでMLB移籍を目指す日本人選手(NPB) 平良・佐藤・伊藤・髙橋光成の現状

2026年オフ、ポスティング・海外FAでMLB移籍を目指す日本人選手(NPB)

ワールドシリーズに日本人選手は出ないが、日本のプロ野球(NPB)からは今オフ、何人かの選手がMLB移籍を目指すと報じられている。西武の平良海馬、阪神の佐藤輝明、日本ハムの伊藤大海、海外FA権を持つ西武の髙橋光成などだ。この記事では、各選手の2026年の成績をNPB公式記録で確かめ、球団が移籍を認めているか、どの球団の名前が報道に出ているかを、報じた媒体を明記して整理する。ポスティング制度の流れと、今オフの日程の目安もまとめた(10月16日時点)。

結論:今オフの主な候補

  • 平良海馬(西武):ポスティングでの移籍を目指すことが10月12日に分かり、球団も容認する見通しとスポーツ報知が報じた。今季は先発で12勝5敗、防御率1.36。
  • 佐藤輝明(阪神):今季は打率.306、39本塁打、106打点で三冠王。米国の複数の媒体がポスティングの可能性を報じているが、阪神は容認するかどうかを明らかにしていない。
  • 伊藤大海(日本ハム):ESPNのパッサン記者が今オフのポスティング候補に挙げた(スポーツ報知)。球団の正式な表明はまだない。
  • 髙橋光成(西武):5月に海外FA権を取得。権利を使えば球団の容認なしに移籍できる。西武は残留に向けて交渉する方針(共同通信)。

どの選手も、10月16日時点でMLBへの正式な申請(ポスティングの公示)やFA宣言はまだ行われていない。

候補選手の一覧

選手 所属・守備 年齢 2026年の成績(NPB公式) 手段 球団の容認
平良海馬 西武・投手(先発) 26 23試合 12勝5敗 防御率1.36、146回 141奪三振 ポスティング 容認の見通し(スポーツ報知)。球団本部長は「話し合う」(共同通信)
佐藤輝明 阪神・内野手(三塁) 27 143試合 打率.306 39本塁打 106打点 165安打、出塁率.383 ポスティング 表明なし
伊藤大海 日本ハム・投手(先発) 29 26試合 10勝10敗 防御率3.18、172回2/3 159奪三振 ポスティング 表明なし
髙橋光成 西武・投手(先発) 29 22試合 9勝6敗 防御率2.54、138回1/3 114奪三振 海外FA 不要(FA権を取得済み)。球団は残留交渉の方針

年齢は10月16日時点。成績はNPB公式記録(レギュラーシーズン)による。

選手ごとの状況

平良海馬(西武・投手)

今季は先発として23試合に投げ、12勝5敗、防御率1.36。146回を投げて141奪三振、被本塁打は4本だった。パ・リーグの規定投球回に届いた投手の中で、防御率は1位。完投1、完封1。

スポーツ報知は10月13日、平良が今オフにポスティングでのMLB移籍を目指すことが12日に分かり、球団もこれまでの貢献を考えて容認する見通しだと報じた。西武からは、昨オフにアストロズへ移った今井達也に続き、2年連続の移籍になる。共同通信によると、広池浩司球団本部長は12日、「上を目指すのは理解できるが、代わりのいない選手なので複雑。しっかりと折り合いを付けたい」と話し、本人と話し合う考えを示した。

移籍先については、CoCoKARAnextが10月15日、シカゴの情報サイト「ブリーチャー・ネーション」の特集を紹介した。同サイトは、カブスが平良の獲得に「本腰を入れるべき」と主張している。米サイト「トレード・ルーマーズ」は、平均約95.7マイルの速球と空振りを取る力を高く評価した一方、身長約173センチを懸念材料に挙げ、救援で使う案にも触れた(スポニチ)。ESPNのパッサン記者は9月、今オフの投手の中で平良が注目を集める存在になると書いた(スポーツ報知)。

佐藤輝明(阪神・内野手)

今季は143試合で打率.306、39本塁打、106打点、165安打で、セ・リーグの打率・本塁打・打点の3部門で1位。阪神の選手の三冠王は、1986年のバース以来40年ぶり(Full-Count)。出塁率.383、長打率.609だった。今季の契約は推定年俸5億円の単年契約と中日スポーツが報じている。

佐藤はまだ海外FA権を持っておらず、今オフにMLBへ移るにはポスティングしか道がない(デイリー新潮)。日刊ゲンダイは10月6日、ESPNのパッサン記者が9月に「佐藤は11月初旬にポスティングされる見込み」と報じたと伝えた。一方、デイリー新潮は9月、本人も球団も今オフについて公に話しておらず、阪神が容認に動く様子は見えないと報じている。ポスティングをするかどうかは球団が決めるため、阪神の判断が焦点になる。

移籍先候補として、米国の媒体はいくつかの球団名を挙げている。

  • 米紙ニューヨーク・ポストのタイラー・プライス記者は、メッツが佐藤の獲得を最優先にすべきだと主張した(Full-Count、10月15日)。
  • 米サイト「ブリーチャー・リポート」は、ヤンキースが佐藤と契約するとの見方を示した。左打者としてヤンキー・スタジアムの短い右翼を狙える点を理由に挙げている(東京スポーツ、10月15日)。

どちらも記者や媒体の見方・提言で、球団が獲得に動いていると確認された報道ではない。

伊藤大海(日本ハム・投手)

今季は26試合に登板して10勝10敗、防御率3.18。172回2/3はパ・リーグの規定投球回到達者で最も多い投球回だった。

スポーツ報知によると、ESPNのパッサン記者は9月11日(日本時間)の記事で、平良・佐藤とともに伊藤を今オフのポスティング候補に挙げた。日刊ゲンダイは5月、「早ければ今オフにも球団からポスティングを容認されると言われている」と報じたが、日本ハムは正式に表明していない。トレード・ルーマーズは安定感を評価しつつ、平均約92マイルの直球と体格を踏まえ、MLBでは先発ローテーションの後半か、先発と救援を兼ねる役割になる可能性を指摘した(スポニチ)。

髙橋光成(西武・投手)

昨オフにポスティングでMLB移籍を目指したが、交渉がまとまらず西武に残った。今年1月の契約更改では推定年俸2億5000万円でサインし、「ここで諦めたら一番、ださい」とMLB挑戦の意向が変わらないことを話した(デイリースポーツ)。

5月10日に海外FA権を取得したと西武が発表した(Full-Count)。海外FA権を使えば、ポスティングと違って球団の容認は要らず、元の球団に譲渡金も入らない。今季は22試合で9勝6敗、防御率2.54、3完投。共同通信によると、広池球団本部長は12日、「チームに残ってほしい。条件はしっかり出していく」と話し、残留に向けて交渉する方針を示した。本人が今オフに権利を使うかどうかは、まだ表明されていない。

ほかに名前が挙がる選手

阪神の才木浩人(27歳)は、MLB志望を公にしているが、昨オフはポスティングが実現しなかった(ベースボールチャンネル)。今季は25試合で10勝5敗、防御率2.51、154回で175奪三振。日刊ゲンダイは7月、阪神が投打の柱を同時に手放すことは考えにくく、佐藤と才木の「どちらか1人」になるのではとの関係者の見方を伝えた。一覧表には、10月に入って去就が報じられた選手を載せている。

ポスティング制度の流れ

ポスティングは、海外FA権を持たない選手が、所属球団の同意を得てMLBの球団と交渉する仕組み。流れは次のとおり。

  • 1. 球団が容認:選手が希望し、所属球団が認める。認めるかどうかは球団の判断。
  • 2. 申請(11月1日〜12月15日):球団がNPBを通じてMLBに申請する。昨年の申請期間は11月1日から12月15日までだった。
  • 3. 公示と交渉(45日間):MLBが全30球団に公示すると、全球団と交渉できる期間が45日間始まる。昨オフの村上宗隆の場合、交渉期限は米東部時間の午後5時(日本時間は翌日午前7時)に設定された(MLB公式サイト)。
  • 4. 契約成立か不成立:期限内に契約すれば移籍が決まり、MLB球団が元の球団に譲渡金を払う。まとまらなければ、選手は元の球団に戻る。昨オフの髙橋光成がこの例。

譲渡金の計算

MLB球団が元の球団に払う譲渡金は、契約の保証額をもとに段階的に計算される。

契約の保証額 譲渡金の割合
2500万ドルまでの部分 20%
2500万ドルを超え5000万ドルまでの部分 17.5%
5000万ドルを超える部分 15%
マイナー契約の場合 契約金の25%

例えば昨オフの村上宗隆(ホワイトソックス、2年総額3400万ドル)では、ヤクルトへの譲渡金は657万5000ドルと報じられた(時事通信)。これは2500万ドルの20%(500万ドル)と、残り900万ドルの17.5%(157万5000ドル)を足した額と一致する。

「25歳ルール」について

25歳未満、またはプロ経験が6年未満の海外選手は、MLBではマイナー契約しか結べず、契約金にも上限がある。2025年にドジャースへ移った佐々木朗希はこのルールの対象で、マイナー契約だった(デイリースポーツ)。今オフの候補として名前の挙がる4人は、いずれも26歳以上でNPBでの経験も長く、このルールの対象にはならない。

今オフの日程の目安

時期 主な出来事
10月 NPBのポストシーズン(クライマックスシリーズ・日本シリーズ)。移籍の手続きは、各球団のシーズンが終わってから
10月24日〜 ワールドシリーズ(日本時間)。終了後、MLBのFA市場が動き出す
11月1日〜 ポスティングの申請受付が始まる(昨年の日程)
11月上旬〜中旬 パッサン記者は佐藤が11月初旬にポスティングされる見込みと報じた(日刊ゲンダイ)。昨オフは村上が11月8日(米国時間)、岡本和真が11月20日ごろに交渉期間に入った
12月1日 MLBの現行の労使協定が失効する予定
12月15日 ポスティングの申請期限(昨年の日程)
公示から45日後 各選手の交渉期限。昨オフは12月下旬〜1月上旬に集中した

労使協定の失効とロックアウトの影響

今オフ、各選手の動きに関係しそうなのがMLBの労使協定だ。現行の協定は12月1日に失効する予定で、新しい協定がまとまらなければ、球団側が選手との契約を止める「ロックアウト」に入る可能性があるとパッサン記者は伝えている(スポーツ報知)。

前例は2021年オフ。当時もロックアウトが起き、NPBの事務局長は、ロックアウト中は交渉が止まるため、交渉期間の一部を協定の妥結後に回すと説明した(日本経済新聞)。この年に広島からポスティングされた鈴木誠也は、ロックアウトが明けた2022年3月にカブスと契約している。

CoCoKARAnextは、今オフも同じように交渉期間が一時止まり、新協定の締結後に再開される可能性があるとの予想を伝えた。ブリーチャー・ネーションは、平良自身もロックアウト前に契約をまとめたいはずだと見ている。デイリー新潮は、協定交渉の長期化を心配して、佐藤の今オフの挑戦はないとささやかれてきたとも報じており、日程の読みにくさが球団や選手の判断に影響する可能性がある。

参考:昨オフにポスティングを申請した4人

選手(元の球団) 結果 契約
村上宗隆(ヤクルト) ホワイトソックス 2年総額3400万ドル
岡本和真(巨人) ブルージェイズ 4年総額6000万ドル
今井達也(西武) アストロズ 3年総額5400万ドル
髙橋光成(西武) 不成立、西武に残留 ―

契約はいずれも報道による(中日スポーツ、時事通信、スポーツ報知)。4人とも申請は11月で、契約や残留が決まったのは12月下旬から1月上旬だった。

よくある質問

ポスティングと海外FAの違いは?

ポスティングは海外FA権を持たない選手が、球団の同意を得て移籍する方法で、MLB球団から元の球団に譲渡金が入る。海外FAは権利を取得した選手が自分の判断で移籍する方法で、球団の同意は要らず、譲渡金も発生しない。

佐藤輝明は今オフ、MLBに移籍できる?

阪神がポスティングを認めるかどうかで決まる。10月16日時点で、阪神は容認するかどうかを明らかにしていない。

交渉期間の45日は、いつから数える?

MLBが申請を全球団に公示した翌日から。昨オフの村上は、米国時間11月8日から交渉期間が始まり、期限は12月22日の米東部時間午後5時だった(MLB公式サイト)。

ロックアウトになったら、移籍できなくなる?

2021年オフの前例では、ロックアウト中は交渉が止まり、明けてから残りの期間で交渉が続いた。今オフの扱いは、まだ発表されていない。

確認元

  • NPB公式記録(2026年 パ・リーグ個人投手成績、セ・リーグ個人打撃成績、セ・リーグ個人投手成績、西武の個人投手成績)
  • スポーツ報知・西武の平良海馬が今オフのポスティングでのメジャー挑戦を目指す(10月13日)
  • 共同通信・西武、平良と米移籍で話し合い 海外FA高橋光とは残留交渉(10月12日)
  • CoCoKARAnext・カブス地元メディアが平良の獲得を主張(10月15日)
  • スポーツ報知・ESPNパッサン記者が佐藤・平良・伊藤らを今オフのポスティング候補に(9月11日)
  • スポニチ・米サイトが伊藤大海、平良海馬を分析(10月7日)
  • Full-Count・ニューヨーク・ポストが佐藤輝明の獲得を提言(10月15日)
  • 東京スポーツ・ブリーチャー・リポート「ヤンキースは佐藤輝明と契約する」(10月15日)
  • 日刊ゲンダイ・阪神が佐藤輝明の流出に備え補強か(10月6日)
  • デイリー新潮・佐藤輝明のメジャー挑戦はどうなる(9月17日)
  • 中日スポーツ・佐藤輝明、単年契約でポスティングは継続審議
  • 日刊ゲンダイ・伊藤大海の今オフのポスティング容認の見方(5月27日)
  • Full-Count・西武、髙橋光成の海外FA権取得を発表(5月10日)
  • デイリースポーツ・髙橋光成、西武残留でサイン(1月29日)
  • ベースボールチャンネル・2026年オフのMLB移籍が噂される選手6人(9月21日)
  • 日刊ゲンダイ・才木浩人と佐藤輝明、阪神の方針(7月24日)
  • 東京ニュースメディア・ポスティングの申請期間(2025年11月)
  • MLB公式サイト・村上宗隆のポスティングの交渉期間
  • 日本経済新聞・ポスティング交渉期間、ロックアウト後に先送り(2021年12月)
  • 時事通信・村上宗隆がホワイトソックスと合意(2025年12月)
  • 中日スポーツ・岡本和真と村上宗隆の契約の比較(1月4日)

2026年10月16日確認。成績はNPB公式記録のレギュラーシーズンの数字です。移籍先候補や球団の姿勢は、上の報道で確認できたものだけを、報じた媒体を明記して載せています。正式な申請や契約が決まった時点で内容が変わります。

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