2026年のナ・リーグ優勝決定シリーズで、ドジャースはブルワーズに0勝4敗で敗れ、ワールドシリーズ3連覇の道が絶たれた。4試合とも途中まではドジャースがリードしていた。それでも4試合とも逆転された。どこで差がついたのかを、MLB公式の試合記録(全打席の記録とボックススコア)の数字でたどる。理由を決めつけることはせず、「数字で見るとこうだった」という形で書く(10月16日時点)。
結論:数字で見た3つの差
- 終盤に1点も取れなかった:7〜9回のドジャースは4試合で38打数3安打、得点0。同じ7〜9回にブルワーズは40打数13安打・3本塁打で8点を取った。
- 本塁打が1本対7本:ブルワーズの21点のうち8点が本塁打による。4試合すべてで、同点か勝ち越しの点が本塁打で入っている。
- 得点圏で返せなかった:走者を二塁か三塁に置いた打席の成績は、ドジャースが27打数4安打(.148)、ブルワーズが32打数11安打(.344)。残塁の数はほぼ同じ(ドジャース24・ブルワーズ26)で、塁に出た走者を返せたかどうかに差が出た。
4試合の流れ
| 試合(日本時間) | 結果 | ドジャースのリード | 決勝点 |
|---|---|---|---|
| 第1戦 10月12日(月) ミルウォーキー |
ブルワーズ 2-1 | 2回に1-0 | 5回、ララの中前適時打(投手スクバル) |
| 第2戦 10月13日(火) ミルウォーキー |
ブルワーズ 7-4 | 1回1-0、3回2-1、5回4-3 | 6回、コントレラスの左前適時打(投手スチュワート) |
| 第3戦 10月15日(木) ロサンゼルス |
ブルワーズ 6-2 | 6回に2-1 | 7回、バウアーズの逆転2点本塁打(投手スネル) |
| 第4戦 10月16日(金) ロサンゼルス |
ブルワーズ 6-4 | 2回に4-0 | 6回、ミッチェルの勝ち越し本塁打(投手スコット) |
回ごとの得点
| 試合 | 球団 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安打 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | ドジャース | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 |
| ブルワーズ | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 2 | 6 | |
| 第2戦 | ドジャース | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 |
| ブルワーズ | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 2 | × | 7 | 12 | |
| 第3戦 | ブルワーズ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 1 | 6 | 9 |
| ドジャース | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | |
| 第4戦 | ブルワーズ | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 6 | 5 |
| ドジャース | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 8 |
ドジャースが点を取ったのは、4試合で計6イニングだけ。7回以降は4試合とも0点だった。
各試合で起きたこと
- 第1戦(1-2):2回、大谷の四球から1点を先制し、なお1死満塁。ここでキケ・ヘルナンデスが併殺打で、追加点はなかった。4回にトゥラングの同点本塁打、5回は先頭ミッチェルの四球と送りバントのあと、ララの適時打で逆転された。ブルワーズは先発ミジオロウスキーが5回途中で降り、救援4人が4回2/3を無失点。9回は2死一・二塁でベッツが中飛に倒れた。
- 第2戦(4-7):ドジャースの安打は3本。4点は犠牲フライ2本と、相手投手ヘンダーソンの悪送球2つ(けん制とバント処理)から生まれた。5回に4-3と勝ち越したが、その裏にコントレラスの同点本塁打。6回は死球と敬遠で一・三塁となり、コントレラスの適時打で勝ち越された。ドジャースは6回から9回まで12人続けてアウトになった。
- 第3戦(2-6):1回にチョウリオの先頭打者本塁打で先制された。6回、2四球と大谷の四球で1死満塁とし、スミスの2点二塁打で2-1と逆転。なお1死二・三塁だったが、代わったホールに代打キケ・ヘルナンデスとエドマンが続けて三振した。7回、続投のスネルが先頭に四球を出し、バウアーズの2点本塁打、ミッチェルの本塁打で4-2とされた。
- 第4戦(4-6):2回にパヘスの適時打と大谷の3点本塁打で4-0。4回にバウアーズの2点二塁打、5回はハミルトンの適時打のあと、2死から敬遠を含む2四球で満塁となり、押し出し四球で4-4の同点。6回、先頭ミッチェルの本塁打で勝ち越された。7回1死三塁と8回1死三塁の好機は、どちらも無得点だった。
分かれ目①:7回以降、ブルワーズの救援を打てなかった
7〜9回のドジャースは38打数3安打(打率.079)、10三振で打点0。4試合とも、7回以降に1点も取れなかった。同じ7〜9回、ブルワーズは40打数13安打、3本塁打で8点を取っている。
ブルワーズの救援のうち、アシュビー、ホール、ロメロ、メギルの4人は合わせて15回を投げて失点0、被安打4、15奪三振だった。アシュビーは3試合で6回2/3を無失点。第4戦は7回から9回までの3イニングを投げ、7回1死三塁で大谷を三振に取っている。
第3戦の後、ロバーツ監督は「相手の強力なブルペン陣を考えると、まずはリードを奪うことが重要だった」と話した(Full-Count)。数字で見ると、リードは4試合とも奪っていた。そのリードを、4試合とも守り切れなかった。
分かれ目②:本塁打の数が1本対7本
| 試合 | ブルワーズの本塁打 | その時の点差 |
|---|---|---|
| 第1戦 | トゥラング(4回・ソロ、投手スクバル) | 0-1から同点 |
| 第2戦 | コントレラス(5回・ソロ、投手ブービック) | 3-4から同点 |
| 第3戦 | チョウリオ(1回・ソロ)、バウアーズ(7回・2点)、ミッチェル(7回・ソロ)、いずれも投手スネル | バウアーズの一打で1-2から逆転 |
| 第4戦 | ミッチェル(6回・ソロ、投手スコット)、ハミルトン(9回・ソロ、投手ディアス) | ミッチェルの一打で4-4から勝ち越し |
ドジャースの本塁打は、第4戦の大谷の3点本塁打だけ。長打率はドジャース.250、ブルワーズ.445だった。一方、ブルワーズの先発投手は4試合で本塁打を1本も打たれていない。
第3戦のスネルは6回まで1失点。7回のマウンドに上がったのは今季初めてだった(Full-Count)。7回は先頭に四球を出したあと、2者連続で本塁打を打たれて降板した。ロバーツ監督は試合後、「今年一本も本塁打を打たれていなかったが、これが野球だ」と話した(Full-Count)。
分かれ目③:得点圏で27打数4安打
MLB公式のボックススコアの得点圏の成績を4試合分足すと、ドジャースは27打数4安打(.148)、ブルワーズは32打数11安打(.344)。2アウトからの打点もブルワーズの5点に対して、ドジャースは大谷の本塁打の3点だけだった。
残塁はドジャース24、ブルワーズ26で、ほとんど差がない。三振もブルワーズの打者のほうが多い(45対33)。走者を出した数ではなく、出した走者を本塁まで返せたかどうかで差がついた形だ。
無得点に終わった主な場面は、次のとおり。
- 第1戦2回 1死満塁:キケ・ヘルナンデスが併殺打(1点を取った直後)
- 第1戦9回 2死一・二塁(1点差):ベッツが中飛
- 第3戦6回 1死二・三塁(逆転した直後):代打キケ・ヘルナンデス、エドマンが連続三振
- 第4戦7回 1死三塁(1点差):大谷が空振り三振、ベッツが遊ゴロ
- 第4戦8回 1死三塁(1点差):タッカーが中飛、テオスカー・ヘルナンデスが三振
このシリーズでドジャースは併殺打が4つ(ブルワーズは1つ)、盗塁は0(ブルワーズは5)。第3戦の後、ロバーツ監督は「勝負所での一本が出ていない」と話している(Full-Count)。
打撃の比較(4試合の合計)
| 項目 | ドジャース | ブルワーズ |
|---|---|---|
| 得点 | 11 | 21 |
| 打率 | .185(124打数23安打) | .250(128打数32安打) |
| 出塁率 | .270 | .347 |
| 長打率 | .250 | .445 |
| 本塁打 | 1 | 7 |
| 二塁打 | 5 | 4 |
| 四球(うち敬遠) | 14(0) | 18(4) |
| 三振 | 33 | 45 |
| 得点圏 | 27打数4安打(.148) | 32打数11安打(.344) |
| 7〜9回 | 38打数3安打・0点 | 40打数13安打・8点 |
| 残塁 | 24 | 26 |
| 併殺打 | 4 | 1 |
| 盗塁 | 0 | 5 |
ドジャースの主な打者:タッカー12打数4安打(出塁率.467)、パヘス12打数3安打2打点、ベッツ15打数3安打、テオスカー・ヘルナンデス14打数3安打、スミス15打数2安打2打点、マンシー12打数2安打6三振、フリーマン14打数1安打。
投手の比較(4試合の合計)
| 項目 | ドジャース先発 | ドジャース救援 | ブルワーズ先発 | ブルワーズ救援 |
|---|---|---|---|---|
| 投球回 | 18 | 16 | 14 1/3 | 21 2/3 |
| 失点(自責点) | 13(13) | 8(8) | 6(4) | 5(5) |
| 防御率 | 6.50 | 4.50 | 2.51 | 2.08 |
| 被安打 | 16 | 16 | 12 | 11 |
| 被本塁打 | 4 | 3 | 0 | 1 |
| 与四球 | 8 | 10 | 8 | 6 |
| 奪三振 | 23 | 22 | 11 | 22 |
| 試合 | ドジャースの先発 | ブルワーズの先発 |
|---|---|---|
| 第1戦 | スクバル 5回 2失点 7奪三振(敗戦) | ミジオロウスキー 4回1/3 1失点 |
| 第2戦 | 山本由伸 2回2/3 3失点 | ヘンダーソン 4回 4失点(自責2) |
| 第3戦 | スネル 6回(7回は3人に投げ降板) 4失点 9奪三振(敗戦) | ガッサー 5回 無失点 |
| 第4戦 | グラスノー 4回1/3 4失点 | ドローハン 1回 1失点(2回途中からメイ) |
奪三振はドジャース投手陣のほうが多い(45対33)。一方で、与えた四球は18(敬遠4を含む)、被本塁打は7で、どちらもブルワーズ投手陣より多かった。第4戦5回の同点は、2死から敬遠を含む2四球で満塁にしたあとの押し出し四球だった。
日本人選手の4試合
| 選手 | 成績 |
|---|---|
| 大谷翔平(指名打者) | 4試合 13打数3安打(.231)、1本塁打、3打点、2四球、1死球、6三振、出塁率.375。投手としての登板はなし |
| 山本由伸(先発) | 1試合 2回2/3、75球、4安打3失点、2四球、1奪三振 |
| 佐々木朗希(救援) | 2試合 1回1/3、2安打1失点、1四球、1奪三振 |
大谷翔平:全16打席
- 第1戦(4番):四球(後続の安打で先制のホームを踏む)、空振り三振、左前打、三飛。3打数1安打1四球。
- 第2戦(4番):空振り三振、三ゴロ、空振り三振、左飛。4打数0安打。
- 第3戦(6番):左直、死球、6回1死一・二塁で四球(満塁にし、次のスミスの2点二塁打につなげた)、中前打。2打数1安打1四球1死球。
- 第4戦(1番):空振り三振、2回2死一・二塁から右中間へ3点本塁打(4-0)、見逃し三振、7回1死三塁で空振り三振(1点差)。4打数1安打3打点。9回は打順が回る前に試合が終わった。
第4戦の本塁打は、このポストシーズン初の本塁打で、26試合116打席ぶりだった(テレ東スポーツ)。ブルワーズのマーフィー監督は試合中の取材で「素晴らしいスイングだった」と話した(スポーツ報知)。打順は4番、4番、6番、1番と試合ごとに変わった。
山本由伸:3回だけで36球
第2戦に先発。1回は25球で、トゥラングの二塁打とコントレラスの適時打で1-1。2回は14球で三者凡退。3回は36球を要した。先頭ハミルトンの安打、トゥラングの四球のあと2死一・二塁となり、バウアーズに12球粘られて四球で満塁。続くイエリッチに2球目を中前へ運ばれ、2点を勝ち越された。ここで降板した。2回2/3は、ポストシーズンで自身最短の投球回と報じられている(Full-Count)。
山本は試合後、「特に3回、何とかして乗り切りたかったんですけど、うまく決めきれなかった」と話した(日刊スポーツ)。ロバーツ監督は、コントレラスとバウアーズの打席で球数が増えたことを挙げている(テレ東スポーツ)。
佐々木朗希:救援で2試合
- 第2戦:4回の1イニングを14球、無安打無失点(1四球・1三振)。5回からはブービックに交代した。ロバーツ監督は、左打者が多い打順を見てブービックを送ったと説明し、「あれは私が下した決断です」と話した(テレ東スポーツ)。
- 第3戦:2点を追う8回に登板。1死からトゥラングに三塁への内野安打、コントレラスに中前打を打たれて一・三塁となり降板。次の投手ロブレスキーの暴投で三塁走者が生還し、佐々木に1失点がついた。
ブルワーズの勝ちパターン
- 先発は短く、救援で長く:先発の投球回は4試合で14回1/3(1試合平均約3回2/3)。36イニングのうち21回2/3を救援が投げ、防御率2.08。勝利投手は4試合とも救援(ホール2勝、ロメロ2勝)で、セーブはメギル2、アシュビー2。
- 上位打線が塁に出て、中軸が返す:トゥラングは11打数4安打5四球で出塁率.562、6得点。コントレラスは14打数5安打3打点、バウアーズは6打点(両チームで最多)、ミッチェルは2本塁打。2試合に出たハミルトンは7打数4安打1本塁打で5得点。
- 守備と走塁:併殺を4つ取り(第1戦は3つ)、盗塁は5つ。第3戦の後、ロバーツ監督は「守備でもグラウンドのあらゆる場所でプレーを決めています」と話した(テレ東スポーツ)。
同じ第3戦の後、ロバーツ監督はブルワーズについて「昨年にはなかった長打も出ています」とも語っている(テレ東スポーツ)。数字の上でも、7本塁打と長打率.445が、その言葉と合っている。ブルワーズは1982年以来、44年ぶり2度目のワールドシリーズ進出となった。
よくある質問
ドジャースは4試合で何点取った?
11点(1試合平均2.75点)。ブルワーズは21点。ドジャースの11点のうち3点は大谷の本塁打、2点は相手の悪送球(第2戦)によるもの。
大谷翔平はこのシリーズで投げた?
投げていない。MLB公式の記録では、4試合とも指名打者で出場し、登板はなかった。
どの試合も負けていたの?
いいえ。4試合とも途中まではドジャースがリードしていた。第1戦は1-0、第2戦は4-3、第3戦は2-1、第4戦は4-0。いずれも逆転された。
ブルワーズのワールドシリーズはいつ?
日本時間10月24日(土)に第1戦の予定で、会場はブルワーズの本拠地。相手はア・リーグ優勝決定シリーズ(ガーディアンズ対レイズ)の勝者。
確認元
- MLB公式データ(リーグ優勝決定シリーズの日程・結果)
- MLB公式データ(第1戦の全打席とボックススコア)
- MLB公式データ(第2戦の全打席とボックススコア)
- MLB公式データ(第3戦の全打席とボックススコア)
- MLB公式データ(第4戦の全打席とボックススコア)
- Full-Count・ロバーツ監督、スネルの7回続投を悔やむ(10月15日)
- テレ東スポーツ・ロバーツ監督がブルワーズの強さを分析(10月15日)
- 日刊スポーツ・山本由伸、3回途中3失点の降板を振り返る(10月13日)
- テレ東スポーツ・ロバーツ監督、山本由伸の投球について(10月14日)
- テレ東スポーツ・ロバーツ監督、佐々木朗希の交代を説明(10月14日)
- スポーツ報知・マーフィー監督、大谷の本塁打について(10月16日)
- テレ東スポーツ・ドジャース4連敗で終戦、ブルワーズは44年ぶりワールドシリーズへ(10月16日)
- Full-Count・山本由伸、ポストシーズン自己最短の3回途中降板(10月13日)
2026年10月16日確認。成績はMLB公式の試合記録をもとに集計しました。得点圏の成績は各試合のボックススコアの数字を足したものです。監督・選手の言葉は、上の報道で確認できたものだけを短く引用しています。


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