2026年のワールドシリーズに日本人選手は出ない。ここからは各選手の「オフ」が始まる。今オフにFAになる選手、契約を破棄して市場に出る権利(オプトアウト)を持つ選手、来季以降も契約が続く選手を、MLB公式の記録と国内外の報道で突き合わせて一覧にした。2026年シーズンの成績の要点もMLB公式記録で添える(10月16日時点)。
結論:今オフに動きがありそうな選手
- FAになる:鈴木誠也(カブス)、今永昇太(カブス)、菅野智之(ロッキーズ)。いずれも今季で契約が終わる。
- オプトアウトの権利がある:今井達也(アストロズ)、松井裕樹(パドレス)。契約を破棄してFAになるか、残るかを選べる。
- 去就が未定:ダルビッシュ有(パドレス)。契約は2028年まで残るが、今季は右ひじの手術で全休し、来季の現役続行を保留している。
- 契約が続く:大谷翔平・山本由伸・佐々木朗希(ドジャース)、村上宗隆・西田陸浮(ホワイトソックス)、岡本和真(ブルージェイズ)、吉田正尚(レッドソックス)、菊池雄星(エンゼルス)、千賀滉大(メッツ)。千賀はトレード候補との報道がある。
契約状況の一覧
| 選手 | 球団 | 年齢 | 契約(報道) | 今オフ |
|---|---|---|---|---|
| 鈴木誠也 | カブス | 32 | 5年総額8500万ドル(2022〜26年) | FA |
| 今永昇太 | カブス | 33 | 1年2202万5000ドル(2026年。クオリファイング・オファーを受諾) | FA |
| 菅野智之 | ロッキーズ | 37 | 1年総額510万ドル(2026年) | FA |
| 今井達也 | アストロズ | 28 | 3年総額5400万ドル(2026〜28年)。2026年と2027年の終了後にオプトアウト可 | 残るかFAか選択 |
| 松井裕樹 | パドレス | 30 | 5年総額2800万ドル(2024〜28年)。3年目と4年目の終了後にオプトアウト可 | 残るかFAか選択 |
| ダルビッシュ有 | パドレス | 40 | 2028年まで契約。今季は無給の制限リスト | 去就を協議へ |
| 大谷翔平 | ドジャース | 32 | 10年総額7億ドル(2024〜33年)、うち6億8000万ドルは後払い | 契約継続 |
| 山本由伸 | ドジャース | 28 | 12年総額3億2500万ドル(2024〜35年)。オプトアウトは原則2029年と2031年の終了後 | 契約継続 |
| 佐々木朗希 | ドジャース | 24 | 2025年1月にマイナー契約で入団(契約金650万ドル) | 球団の保有下 |
| 村上宗隆 | ホワイトソックス | 26 | 2年総額3400万ドル(2026〜27年)。2027年の年俸は1750万ドル | 契約継続(延長を協議中) |
| 岡本和真 | ブルージェイズ | 30 | 4年総額6000万ドル(2026〜29年) | 契約継続 |
| 吉田正尚 | レッドソックス | 33 | 5年総額9000万ドル(2023〜27年) | 契約継続(残り1年) |
| 菊池雄星 | エンゼルス | 35 | 3年総額6300万ドル(2025〜27年) | 契約継続(残り1年) |
| 千賀滉大 | メッツ | 33 | 5年総額7500万ドル(2023〜27年)。2028年は条件付きの球団オプション | 契約継続(残り1年) |
| 西田陸浮 | ホワイトソックス | 25 | 2026年5月にメジャー契約に。今季はメジャーとマイナーを往復 | 球団の保有下 |
年齢は10月16日時点。所属はMLB公式の2026年の選手登録による。契約の額と年数は、下の確認元の報道で複数の媒体が伝えている数字。
2026年シーズンの成績(MLB公式記録)
| 選手 | 成績(レギュラーシーズン) |
|---|---|
| 大谷翔平 | 打者:139試合 打率.275 30本塁打 81打点 11盗塁、出塁率.377。投手:14試合先発 8勝2敗 防御率1.79、85回2/3 95奪三振 |
| 山本由伸 | 28試合先発 14勝9敗 防御率2.53、185回 182奪三振 |
| 佐々木朗希 | 26試合(先発23) 5勝5敗 防御率4.49、122回1/3 123奪三振 |
| 鈴木誠也 | 143試合 打率.270 26本塁打 86打点、出塁率.368 |
| 今永昇太 | 32試合先発 11勝10敗 防御率3.77、174回1/3 174奪三振 |
| 菅野智之 | 29試合先発 12勝12敗 防御率5.37、154回1/3 |
| 今井達也 | 23試合(先発15) 6勝4敗 防御率4.93、76回2/3 97奪三振 |
| 松井裕樹 | 54試合 5勝1敗1セーブ11ホールド 防御率1.83、64回 68奪三振 |
| 村上宗隆 | 127試合 打率.207 35本塁打 77打点、92四球、出塁率.347 |
| 岡本和真 | 156試合 打率.232 33本塁打 92打点 |
| 吉田正尚 | 87試合 打率.274 5本塁打 28打点 |
| 菊池雄星 | 14試合先発 1勝7敗 防御率4.92、67回2/3 |
| 千賀滉大 | 31試合(先発8) 0勝9敗8セーブ 防御率7.34、61回1/3 |
| 西田陸浮 | 12試合 29打数7安打(打率.241) |
今オフFAになる3人
鈴木誠也(カブス・外野手)
2022年に結んだ5年総額8500万ドルの契約が今季で終わり、FAになる(スポーツ報知、Full-Count)。今季は3月に右ひざの捻挫で故障者リストに入ったが、4月に戻ってからは143試合に出て26本塁打、86打点、出塁率.368。カブスはポストシーズンの最初のシリーズでパドレスに敗れた。
スポーツ報知は、外野手のFAの目玉として争奪戦が予想され、MLB公式サイトがブルージェイズの獲得の動きを報じたと伝えた。一方、米メディア「ジ・アスレチック」のパトリック・ムーニー記者は、カブスは投手の補強を優先するとみられ、鈴木と再契約する可能性は低いと分析した(Full-Count)。鈴木本人は敗退後、移籍先について「家族が安心して住めるところが一番いい」と話している(テレ東スポーツ)。
今永昇太(カブス・投手)
昨オフ、球団との相互オプションを破棄してFAとなったあと、カブスが出したクオリファイング・オファー(1年2202万5000ドル)を受け入れて残った(スポーツ報知、東京スポーツ)。日本人選手で初めての受諾と報じられた。1年契約のため、今オフはFAになる見込み。今季は32試合に先発して11勝10敗、防御率3.77、174回1/3を投げた。米サイト「トレード・ルーマーズ」は、制球力を高く評価する一方で、被本塁打の多さを課題に挙げた(スポニチ)。
菅野智之(ロッキーズ・投手)
オリオールズからFAになり、2月にロッキーズと1年総額510万ドルで契約した(デイリースポーツ、SPREAD)。今季は29試合に先発して12勝12敗で、チームの最多勝となった。防御率は5.37。ベースボールチャンネルによると、MLB公式サイトは、菅野がチームで最も効果的な投手だった一方、後半戦に失速したと分析している。1年契約のため、今オフはFAになる見通し。37歳で迎えるオフになる。
オプトアウトの権利を持つ2人
今井達也(アストロズ・投手)
昨オフにポスティングで西武から移り、3年総額5400万ドルで契約した。2026年と2027年の終了後に、契約を破棄してFAになれる権利が付いている(ベースボールキング、THE DIGEST)。今季は4月に右腕の疲労で故障者リストに入り、15試合の先発で苦しんだあと救援に回った。トレード・ルーマーズは、救援に回ってからの18回で防御率2.00、奪三振率34.2%と改善した点に注目している(スポニチ)。
THE DIGESTによると、ESPNのパッサン記者は、今後2年で受け取る3600万ドルを上回る条件は得られないとして、今井はオプトアウトしないと予想した。本人は家族や代理人のボラス氏と話し合う考えを示していると報じられている(ベースボールチャンネル)。
松井裕樹(パドレス・投手)
2023年12月に5年総額2800万ドルで契約した。ESPNのパッサン記者の報道として、3年目と4年目の終了時に契約を破棄できる条項があると東京スポーツが報じている。3年目は今季にあたる。AP通信の記者は、3年目のあとにオプトアウトできるのは1〜2年目に左ひじの大きな故障がなかった場合だと伝えた(SPREAD)。
今季は開幕前に左脚の付け根を痛めて出遅れたが、5月に戻ってから54試合に投げて防御率1.83、11ホールド。今オフに権利を使うかどうかは、これからの判断になる。
去就が決まっていない選手
ダルビッシュ有(パドレス・投手)
昨オフに右ひじを手術し、今季は全休した。MLB公式の取引記録では、3月25日に制限リストに入っている。日刊スポーツによると、球団の資金繰りを考えて、1年間無給となる制限リストに入っていた。契約は2028年まで残っている。
パドレスのプレラーGMは10月14日(現地)の会見で、数週間以内にダルビッシュと今後について話し合う考えを明かし、「本当に独特な存在」と評価した(日刊スポーツ)。来季に現役を続けるかどうかは保留の状態と報じられている。
来季以降も契約が続く選手
大谷翔平(ドジャース)
2024年からの10年総額7億ドルの契約で、うち6億8000万ドルは契約が終わったあとの2034年から10年に分けて支払われる。契約期間中に受け取る年俸は年200万ドル(ベースボールチャンネル、プレジデントオンライン)。今季は打者として30本塁打、投手として14試合に先発して防御率1.79だった。
山本由伸(ドジャース)
12年総額3億2500万ドルの契約は2035年まで。デイリースポーツがAP通信の報道として伝えたところでは、手術や長期の離脱がなければ、2029年と2031年の終了後に契約を破棄してFAになれる。2029年までに右ひじの靱帯の手術を受けた場合などは、権利の時期が2031年と2033年の終了後に変わる。今季の年俸は1200万ドルで、来季以降に大きく増える構造。今季は14勝、防御率2.53でオールスターにも選ばれた。
佐々木朗希(ドジャース)
25歳未満のため、MLBの「25歳ルール」でマイナー契約(契約金650万ドル)となり、2025年1月にドジャースに入った(デイリースポーツ、MLB公式の取引記録)。デイリースポーツは、年俸調停の権利を得るまで最低3年、FAになるまで最低6年かかると説明している。今季は先発23試合を含む26試合で5勝5敗、防御率4.49。8月下旬から9月下旬にかけては、右手中指のまめで故障者リストに入った。
村上宗隆(ホワイトソックス)
昨オフにポスティングでヤクルトから移り、2年総額3400万ドルで契約した(時事通信、中日スポーツ)。来季2027年の年俸は1750万ドル。1年目の今季は打率.207ながら35本塁打、92四球。5月末から7月上旬まで右太もも裏を痛めて離れたが、オールスターに選ばれた。ベースボールチャンネルによると、ゲッツGMは夏の終わりから代理人と契約延長について話し合っており、「交渉は継続中」と話した。
岡本和真(ブルージェイズ)
昨オフにポスティングで巨人から移り、4年総額6000万ドルで契約した(中日スポーツ、デイリースポーツ、秋田魁新報が配信した共同通信)。MLB公式サイトによると、総額には契約ボーナス500万ドルが含まれ、オプトアウトの条項はない。MLB公式の取引記録では、1月4日(現地)に契約。1年目の今季は156試合に出て33本塁打、92打点だった。
吉田正尚(レッドソックス)
2023年からの5年総額9000万ドルの契約は、来季2027年が最終年。Number Webは、今季の開幕時点で残りが2年3720万ドルだったと伝えている。今季は87試合で打率.274。8月中旬から太もも裏を痛めて離れ、10月1日に戻った。
菊池雄星(エンゼルス)
2024年11月に3年総額6300万ドルで契約し、来季2027年が最終年(ベースボールチャンネル、SPREAD)。今季は4月末に左肩の炎症で故障者リストに入り、8月23日に戻るまで約4か月離れた(MLB公式の取引記録)。14試合の先発で1勝7敗、防御率4.92だった。
千賀滉大(メッツ)
2023年からの5年総額7500万ドルの契約は、来季2027年が保証された最終年。2028年には1500万ドルの球団オプションがあるが、右ひじの手術を受けた場合などに限って発生する条件付き(ベースボールチャンネル、THE DIGEST)。今季は腰の炎症での離脱もあり、救援に回って抑えも務めたが、0勝9敗、防御率7.34に終わった。米メディアSNYは、メッツの今オフのトレード候補の1人に千賀を挙げている。
西田陸浮(ホワイトソックス)
5月25日(現地)にメジャーに上がり、ツインズ戦でデビューした(ベースボールチャンネル)。12試合で29打数7安打。その後はマイナーとの往復が続いた(MLB公式の取引記録)。
今季MLBでプレーしなかった選手
- 前田健太:昨年11月に楽天と契約し、今季は日本球界に戻った(MLB公式サイト)。
- 小笠原慎之介:ナショナルズとの契約で今季はマイナーで投げたが、MLB公式の取引記録では6月に2A球団から自由契約になっている。
FAとオプトアウトの基本
- FA:契約が終わった選手が、どの球団とも自由に契約できる状態になること。鈴木・今永・菅野は今季で契約が終わり、FAになる見込みと報じられている。
- オプトアウト:契約の途中で、選手が残りの契約を破棄してFAになれる権利。今井と松井は今オフにこの権利がある。残りの保証額を捨てても、市場でそれ以上の条件が得られるかが判断の分かれ目になる。
- クオリファイング・オファー:FAになる選手に、元の球団が高額の1年契約を提示する制度。選手が断って他球団と契約すると、元の球団は補償を受けられる。今永は昨オフにこれを受け入れた。
- 労使協定:MLBの現行の協定は12月1日に失効する予定で、ロックアウトに入った場合はFA選手の契約交渉も止まる。
よくある質問
今オフFAになる日本人選手は?
鈴木誠也、今永昇太、菅野智之の3人。ほかに、今井達也と松井裕樹はオプトアウトの権利を使えばFAになる。
大谷翔平の契約はいつまで?
2033年まで。後払い分は2034年から2043年まで支払われる。
ダルビッシュ有は来季投げる?
決まっていない。契約は2028年まで残るが、球団は数週間以内に本人と今後を話し合うとしている。
村上宗隆はいつFAになる?
2年契約のため、来季2027年の終了後にFAになる。ただし球団は契約延長の話し合いを続けている。
確認元
- MLB公式データ(2026年の選手登録、各選手の2026年レギュラーシーズン成績、取引記録)
- スポーツ報知・鈴木誠也が終戦 今オフFA目玉で大型契約の可能性 今永昇太もFAに(10月1日)
- Full-Count・鈴木誠也はカブス退団が濃厚 番記者予想(10月2日)
- テレ東スポーツ・鈴木誠也、FA見込みのオフで優先事項は「家族が安心して住めるところ」(10月)
- 東京スポーツ・今永昇太がカブス残留 1年のクオリファイング・オファー受諾(2025年11月)
- スポニチ・米サイトが日本人投手を分析 今永、菅野、今井の評価も(10月7日)
- デイリースポーツ・菅野智之、ロッキーズと1年契約で合意(2月11日)
- SPREAD・菅野智之、新天地はロッキーズに決定
- ベースボールチャンネル・菅野智之、今オフFAの見通し
- ベースボールキング・今井達也、アストロズと3年総額5400万ドルで合意
- THE DIGEST・今井達也、契約を破棄しないと米記者が予測
- 東京スポーツ・松井裕樹、パドレスと5年契約(2023年12月)
- SPREAD・松井裕樹、パドレスと5年約40億円で合意
- 日刊スポーツ・パドレスGMがダルビッシュの今後に「数週間以内に話し合い」(10月15日)
- ベースボールチャンネル・大谷翔平の後払い契約
- プレジデントオンライン・大谷翔平の契約
- デイリースポーツ・山本由伸、ドジャースとの契約の詳細(2024年1月)
- デイリースポーツ・佐々木朗希、「金」より「時間」を選択(2025年1月)
- 時事通信・村上宗隆がホワイトソックスと合意(2025年12月)
- 中日スポーツ・岡本和真と村上宗隆の契約の比較(1月4日)
- デイリースポーツ・岡本和真、ブルージェイズと4年契約で合意(1月4日)
- 共同通信(秋田魁新報)・ブルージェイズ、岡本獲得を発表(1月5日)
- MLB公式サイト・ブルージェイズが岡本和真と契約
- ベースボールチャンネル・村上宗隆、ホワイトソックスと契約延長の交渉継続(10月15日)
- Number Web・吉田正尚の契約
- ベースボールチャンネル・菊池雄星、エンゼルスと3年契約
- SPREAD・菊池雄星、エンゼルスと3年契約
- ウィキペディア日本語版・菊池雄星、吉田正尚
- ベースボールチャンネル(マイナビニュース)・千賀滉大、メッツのトレード候補に(10月15日)
- THE DIGEST・千賀滉大はトレード放出か残留か
- ベースボールチャンネル・西田陸浮がデビュー
- MLB公式サイト・前田健太、2026年は日本球界へ
2026年10月16日確認。成績と所属はMLB公式記録のレギュラーシーズンの数字です。契約の額・年数は報道によるもので、球団が公表していない部分を含みます。オプトアウトやオプションの判断は、ワールドシリーズ後に変わる可能性があります。


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